税金コラム

会計事務所職員の独り言 その14

今回は、「価値観」について考えてみたいと思います。
人の行動の原点は一言でいうと、それぞれ異なる環境の中で積み重ねてきた経験や様々な機会によって築き上げられたものにより出来上がった価値観により生じるものであると考えます。
よって、同じ情報を受けたとしても価値観が違えば、受け止め方や個々の行動もそれぞれ異なることが当たり前と言えましょう。
ここで企業単位として考えた場合、色々な価値観に基づく個々の行動が組織として有益に機能する場合は業績向上をもたらすが、そうでない場合は業績の停滞を招き、いずれ業績の悪化をもたらすことになると考えます。
「初心忘れべからず」と申しますが、年月・時間の経過と共に、慣れや謙虚な気持ち、周りに感謝する気持ちなど時代が変わっても決して変わらない、人としての原点というべき大切なものがあります。
しかし、ある程度の慣れや基盤が出来てくると初心が薄らぎ、日頃の行動に気を付けていなければ無意識のうちに手法論重視(合理主義重視による自社中心的な販売戦略)に偏り、大切なものを見失いがちになる傾向が生じます。
それに気付かずにいると、今まで築き上げてきた大切なもの(無形的財産)を失ってしまうことにもなりかねません。
人の行動となる原点というべき価値観は時間と共に変化します。
時間と共に変化する価値観によって人の行動も変わるわけですから、企業は時代が変わっても決して変わらない原点的発想(理念)を維持していくことがとても大切であると考えます。
時代が変わっても変わらない普遍的な一例を表現すると「お客様に寄り添う精神・感謝と謙虚の気持ちを忘れない」は、どこにでも共通するものであると考えます。
しかし、企業経営の合理化的見地からは、時と場合によっては弊害となることもあるかもしれません。
そこで、大切になることは合理性(生産性・収益性向上)と非合理性(非効率的な目には見えないもの)の相反するもののバランスを常に念頭に置いて行動するということです。
これにより、どちらかに偏りすぎることによって生じる弊害を未然に防ぐことができるはずです。
企業は人の集まり(組織)によって活動する一つの人格(法人)ですので、一人ひとりの偏りのないバランスの取れた価値観の構築がいかに大切であり、何よりも重視しなければならないものであると私は考えます。

著者:國安 浩文

Access アクセス

札幌本社

札幌駅 徒歩7分

〒060-0907
札幌市東区北7条東3丁目28-32 井門札幌東ビル4F

TEL: 011-299-1100 / FAX: 011-702-4034

札幌本社には駐車場がございます 駐車場について詳しく見る

東京支店

都営新宿線新宿三丁目駅 徒歩3分

〒160-0022
東京都新宿区新宿5-11-13 富士新宿ビル4階

TEL: 03-6661-7225