NEWS RELEASE
札幌の税理士事務所からのお知らせ
2020.05.27
中小企業倒産防止共済掛金の経理処理(法人)
節税を目的として、中小企業倒産防止共済(以下、倒産防止共済)に加入している会社も多いかと思います。
倒産防止共済の掛金の経理処理には2つのパターンがあるので、それぞれご説明します。

① 経費処理(保険料等)とする場合
税務上、掛金が全額損金になることから、仕訳の段階で経費として処理します。
 <仕訳例>
 (保険料) 50,000 / (預金) 50,000

② 資産計上(保険積立金等)とする場合
倒産防止共済の掛金は、掛け捨てではなく積立(貯金)です。
会計上、資産科目で仕訳するのが妥当な経理処理と言えます。
 <仕訳例>
 (保険積立金) 50,000 / (預金) 50,000

では、どちらの経理処理が有利となるでしょうか?
「② 資産計上(保険積立金等)とする場合」をおすすめします。
①の保険料処理した場合は掛金が簿外資産となりますが、②の保険積立金処理した場合は資産として計上され、営業利益が①よりも良くなります。
決算書がよくなるということは、“融資を受けやすくなる”というメリットにもつながります。決算書で営業利益が2期連続赤字などの場合では金融機関の融資判断に大きく影響することもありますので、そのような場合には特に重要になります。

ただし、「②資産計上(保険積立金等)とする場合」の経理処理をした場合、
法人税申告書で減算調整が必要となりますので、その点は注意が必要です。
減算調整することで、納税額は①のパターンと同じとなりますので、税金計算上不利になることはありません。

このように、税務会計では処理を選択できるものがいくつかあります。会社の状況に合わせて、その都度適切な処理方法を選択するのがベターです。
FUJITA税理士法人では、お客様の状況に合わせて柔軟に処理を選択しております。

また、倒産防止共済は掛金800万円になるまで拠出することができますが、これを解約した際は全額が税金計算上利益として計上され税金がかかります。つまり、課税の繰り延べです。
これについては、たまたま赤字が生じた年度に解約する、役員退職金を支給するタイミングに合わせて解約するなど、出口戦略も併せて考えると良いでしょう。

執筆者:宮﨑