新型コロナ感染症の影響により開幕延長したプロ野球年間シートの取扱い
従業員の福利厚生や取引先への贈答用として、プロ野球の年間シートを購入されている方もいるかと思います。
通常は9月10月頃に購入ができますが、基本的に中途解約ができないものであることから、その費用は,開幕戦(例年は3月下旬)の年度に損金にすることが認容されていました。
ただ、今年は新型コロナウイルス感染症の影響により開幕戦が後ろ倒しになったことから、支出目的で損金になるタイミングが異なるため、取扱いに注意が必要です。
・福利厚生目的 → 短期前払費用の取扱いで処理 … 支払日の事業年度で損金
・接待供応目的 → 交際費等で処理 … 接待供応のあった事業年度で損金
となります。2019年秋に購入した2020年シーズンの年間シートは、福利厚生目的であれば2020年3月期、接待目的であれば2021年3月期の決算で損金とすることとなります。
北海道の方であれば日本ハムファイターズのチケットを購入している方がほとんどかと思いますが、日本ハムファイターズでは2020年シーズン分は下記5つの選択を用意しているそうです。
①全額返金
②一部を今シーズンのチケットへ振替、残りを返金
③全てを来シーズンのチケットへ振替
④一部を今シーズンのチケットへ振替、残りを来シーズンのチケットへ振替
⑤寄付
こちらもどれを選択するかにより処理が変わってきます。
現状どう処理しているかにもよりますので、是非専門家へご相談ください。
執筆者:福田陽介