会計事務所職員の独り言 その10
今回は前回に続き書面の都合上、詳しく触れるこが出来なかった「自社の取り扱い商品・サービス」について考えてみたいと思います。
企業が継続発展するために必要不可欠な「売上高」を分解すると(単価×数量)となります。
そこで、企業の収益力を改善または、向上させるためには、この二の要素について考えなければなりません。
結論から申しますと、この二つの要素を増加させることが売上高を伸ばす唯一の方法となります。
そこで、考えてみたいと思います。「単価・数量」を増加させるためには競合他社より優れたものが必要となります。もし、この絶対条件を度外視して、それを営業力をもって実現しようとしても継続性の観点から、いずれその企業は衰退してしまうでしょう。
そこで根本的な手段を追求するにあたり一つの方法として私なりの考えを述べさせて頂きたいと思います。
それは、「自社の取り扱い商品・サービス」を必要としている得意先または、潜在的需要を持っている客層に対して情報提供(営業等)をすることです。
この方法のメリットは、「適正単価の維持と継続性」が実現できることです。
そこで大切な要素として企業の得意先の定義(自社と共存共栄が出来る関係)がとても大切であると考えます。
自社と共存共栄が出来る関係を一言で述べるなら、自社を選択した理由は他社と比較して単価が低いからではなく、他社より単価は高いけど継続して関係を維持出来る相対関係があげられます。
このような関係を構築するためには、どうしても「自社の取り扱い商品・サービス」について深く掘り下げて、自社の位置付けを明確にすることが必要となります。
自社の立ち位置が明確になったなら、次に共存共栄が出来る関係の視点から「自社の得意先の定義」を構築します。
次に、その定義に基づいた得意先に対する業務品質の維持発展および、潜在需要を持った客層に対して情報提供を有効に行います。
これにより「価格競争」に巻き込まれない自社のスタイルを構築することが可能となります。
大企業は、資本力により幅広い客層を相手にして企業活動を優位に運営することが出来ますが、中小企業は大企業にまね出来ない、きめ細やかなサービスが可能と考えます。
「自社の取り扱い商品・サービス」≧「得意先満足(感動)」をいかにして構築するかが
ポイントになると私は考えます。
以上、今回の会計事務所職員の独り言となります。
著者:國安 浩文