令和5年度税制改正 拡充NISA案について
現行NISAには、「つみたてNISA」と「一般NISA」の2種類があります。
一定の範囲内で、株式の売却益や配当金が非課税となる制度で、ご存知の方も多いと思います。
そんな現行NISAが、令和5年度税制改正において、拡充NISAとして一本化され、投資可能期間が恒久化、非課税保有期間が無期限化される方向で調整されるとのことです。
中でも、年間投資枠は、投資信託は120万円、株式などは240万円となり、生涯非課税限度額が1800万円(うち株式などは1200万円以内)と大幅に引き上げられております。
日本銀行「資金循環統計(22年6月末)」によると、日本の家計の金融資産の合計2007兆円のうち現金・預金が1102兆円(54.9%)であるのに対し、株式等・投資信託は285兆円(14.2%)であり、現在の日本人のほとんどが、投資生活ではなく貯金生活を送っていることが分かります。
現在、預金は超低金利であり、公的年金の平均支給額の減少等、老後に対する不安が拡大する今、資産運用で自らの財産を増やしていく自助努力が必要でしょう。
将来に向けた資産形成を考えられている方はぜひ一度、拡充NISAも候補にいれてみてはどうでしょうか。
筆者 遠藤優介