軽減税率対策補助金について
消費税軽減税率制度(複数税率)への対応が必要となる中小企業・小規模事業者等のための補助金制度は活用されましたでしょうか。
軽減税率対策補助金とは、消費税軽減税率制度の実施に伴い対応が必要となる中小企業・小規模事業者等に対して、複数税率対応レジの導入等に要する経費の一部を補助することにより、導入等の準備が円滑に進むよう支援する制度でした。
今回は飲食店がこの制度を活用し、リース取引によりレジを購入し、補助金の交付を受けた場合の仕訳例をご紹介したいと思います。
☆レジ購入時 「(借方)リース資産/(貸方)リース債務」
補助金の交付が決定され補助金額が確定すると、軽減税率対策補助金事務局より「補助金交付決定通知兼補助金額確定通知書」が送られてきます。「消費税軽減税率対策費補助金交付規程」によれば、レジ導入型の補助については、リース取引を利用して導入を行う場合、補助金は「指定リース事業者」に交付されます。
補助金交付時の仕訳は、一時の益金と考えれば「(借方)リース債務/(貸方)雑収入」となるように思えます。しかし、軽減税率対策補助金事務局が公表している、よくある質問Q54によると「補助金の交付を受けたリース事業者は、その補助金交付相当額についてリース料総額を減額する方法により、中小企業者に還元することになります。」と説明されています。
つまり、レジを実際に導入した事業者においては、リース事業者から以後のリース料の減額を通じて補助金相当額の利益を還元されることになるので、一時の益金ではなく、リース資産とリース債務を同額減額する仕訳となります。
☆レジ補助金交付時 「(借方)リース債務/(貸方)リース資産」
【参考】軽減税率対策補助金事務局 http://kzt-hojo.jp/
筆者:後藤敏和