節税保険が販売停止になります
先週、国税庁が節税保険にメスを入れました。これにより、生命保険各社は販売自粛に追いやられることになりました。
一部の報道では、解約返戻率が50%を超える生命保険について、保険料の損金算入割合を少なくするという方針であるようです。
これまでも国税当局による節税生命保険への規制はいたちごっこの繰り返しでした。
2006年には長期傷害保険が全額損金から1/4損金に改正、2008年には逓増定期保険が全額損金から1/2損金に改正、2012年にはがん保険が全額損金から1/2損金に改正されるなど、過度な節税として問題視される商品は規制がかかってきました。
今回の規制対象は、全損の保険商品だけでなく、一部の半損の保険商品も対象になります。
これらの保険商品は、中小企業も課税の繰り延べとして活用している例が多かったので、その影響は大きなものになりそうです。
国としても課税の繰り延べではあっても本来徴収できたはずの多くの税金が入ってこない状況を問題視していたのでしょう。
とはいえ、そもそもそのような節税保険を金融庁が認可していたのが問題だったともいえます。
もう少し横の連携を取っていただきたいものですね。
とにかく、新たな情報を待ちたいと思います。
執筆者:税理士 藤田 賢